ホーチミンに滞在の皆様へ向けて、ワクチン接種の情報をお送りします。
現在、私も帰国せず、ホーチミンで日系企業の会計支援を行っています。
最近の注目すべきニュースとして、ベトナム政府が中国製ワクチンのシノファーム(Sinopharm)を2000万回購入するとの報道がなされました。
私は、香港、中国浙江省とで生活、仕事をしていたため、他の日本人と比べて、抵抗感は少ない方ですが、それでもワクチンや食品などへは、中国の品質に恐れを感じてしまいます。一方で、ベトナムで生活していると、ワクチンを自由に選ぶこともできませんので、シノファーム以外を接種してもらえるかは、運次第となってしまいます。
そこで、私のように、ベトナムのワクチン接種に怖さを覚えている、またはシノファームが心配という方に向けて、コラムとしてお送りいたします。
시노팜(Sinopharm), 베트남의 코로나 백신 접종은 괜찮아?
中国のシノファーム(Sinopharm)は、色々噂されていますが、既に中国国内では普及しており、1億回以上、使用されているようです。
国家衛生健康委員会、中国政府の報道によると、2021年7月4日時点で、直轄市を含む31省にて、約1.3億回の接種実績があります。予防効果はそれぞれ70%以上を記録しています。
参考:国家卫生健康委员会HP
中国人と日本人は、近い人種のため、ワクチン有効性が下がること以外には、問題がないように思えます。
ベトナムでアストラゼネカを、やっぱり打ちたい!
ベトナムでは、これまでアストラゼネカのワクチン接種の実績が多数を占め、最近では、ホーチミン7区で子供への接種が始まっています。その次の実績は、ファイザーとシノファームとなります。
ベトナムでワクチン接種をする場合、どのワクチンを接種するか選択できず、運によります。
多くの日本人の方が、日本政府が承認し、日本国内で実績も多い、アストラゼネカを打ちたいと思うことでしょう。
一度日本へ帰国することも考えられますが、再入国までの隔離期間として1か月程かかり、60万円程の経費が別途必要となり、なかなか決断できないところです。
ホーチミン日本領事館がワクチン接種を案内
ホーチミン日本領事館で、アストラゼネカのワクチン接種を申し込みができます。
日本政府は、これまで何十万とベトナム政府へアストラゼネカを提供しています。
その一部を、在外邦人へ分けてくれているようです。
日本領事館では、随時、ワクチン接種の案内をホームページで公開しております。
直近でも、領事館ホームページでワクチン接種を促しています。
領事館のホームページは、ワクチン接種に限らず、随時、確認されることをお勧めいたします。
ただ、懸念点として、海外でワクチンを接種する場合、日本政府は責任を負いません。
そのため、ベトナムで副作用が生じても、日本政府による保証がないことを、覚悟しなければなりません。私も、その保証がないため、打っておりませんでしが、最近の傾向としては、ワクチン接種が前提の世の中になりそうです。
例えば、2021年10月1日より、外出規制が緩和されますが、すぐに職場復帰できる方は、ワクチン接種を2回終えている方のみで、1度も接種していない方は、暫く外出ができないようです(グリーンカード)。事実、9月末頃から、ホーチミン7区で試験運用としてグリーンカードが導入されています。
ベトナムのワクチン接種について思うこと
先進国のシンガポールや日本では、ブースター接種と騒がれています。
ベトナム、タイ、フィリピンでは、既にワクチン接種が開始されてから、何カ月も経過しているにも関わらず、接種率の上昇が緩やかです。
ベトナムでは、全土の接種が完了する時期として、年内に終えると報道されているものの、来年春頃まではかかるのではないかと考えています。このような途上国では、ワクチンを手配する費用が、国の財政へ影響を及ぼすほどになり、外国との交渉が順調でないことも見落とされています。ベトナムで生活を続けていると、ベトナムでのワクチン接種が進まない歯がゆさを感じざる負えません。
日本を含む先進国へは、ブースター接種を優先するよりも、途上国への供給を優先して頂きたいものです。先進国でブースター接種を誰もが受けるようになると、途上国のワクチン接種は、更に遅れてしまうでしょう。そうなれば、途上国の死者数ももっと増えてしまうでしょう(東南アジアは各国数万人規模の死者数で、既に日本を超えています)。
また、ロックダウンなどの政府による強制介入が長引けば、そのような国であること、社会主義であることのカントリーリスクが上昇し、投資抑制へと繋がってしまうのではと、不安でなりません。もう3カ月間部屋から出られない状態が続き、工場も何カ月も停止し、工場へ繋がる主要道路は、1分に1台しかトラックが走っていない状態です。