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ベトナム財務省は、国際財務報告基準(IFRS)・国際会計基準の義務化(2025年)の方針

ベトナム財務省は、2020年3月18日、現在のベトナムの会計基準(VAS)に代わって、国際財務報告基準(IFRS)の適用のロードマップを規制する決定を発表しました。

IFRSの適用の開発に関する方針345/QD-BTCの下で、ベトナムでIFRSを採用するために、2022年~2025年、2025年以降と段階的に進められます。最初の段階では、IFRSの採用が奨励され、国際会計規則に従って財務報告を行う特定の対象企業で採用され、それは、財務省によって選別されます。

IFRSの適用を希望する対象企業は、自発的にIFRSを適用する前に財務省に通知します。国有企業の親会社、株式市場に上場している親会社、非上場の親会社である大規模な公開会社などが、挙げられます。

国際財務報告基準(IFRS)の2025年からの義務化

2025年以降、国有企業、上場企業および非上場公開企業の連結財務諸表にはIFRSが義務化されます。IFRSの採用にあたり、必要不可欠な翻訳業務、人材の養成などは、2021年を目途に整備されます。

ベトナムの企業は現在、10年以上前に策定された会計基準のVASを適用しています。

ベトナム財務省は、VASが26の規定であるのに対して、IFRSが40の規定と、VASの規定が国際標準に追随できていないことを指摘しました。

ベトナムの国際財務報告基準(IFRS)のニーズの高まり

現在、ベトナムのIFRS採用のニーズは高まっています。

先導するのは、主に上場企業や外国直接投資企業です。

財務省は、ベトナムでは会計規則の改善が不可欠となっている状況、上場企業及び直接投資の増加がベトナムの制度改革と国際統合のスピードアップに貢献していること、ベトナムでのIFRSの採用は、会計の透明性を高め、企業が国際的に資本市場から資金調達を有利な条件で実施できること、証券市場の水準の向上に貢献するとこと、示しました。

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⇒VASとIFRSの違い:ベトナムの会計基準の特徴


鈴木 啓之(宅地建物取引士・簿記1級・英語 / 中国語)

宅地建物取引士。香港の日系最大手会計事務所を経て、ベトナムで独立創業。 ホーチミン現地で、仲間のベトナム人会計士たちと共に、日系企業をはじめ外資系企業に、不動産・会計・税務・監査と、ワンストップでサービスを提供。